
#12「Letter」-1
I’m so sad, because I have to go back to Japan on 9th of January.
Actually, I don’t want to go back to Japan. I love NY, and this city gives me a lot of inspiration.
Then you are very faithful and honest person.
Though it’s not so long time since we met, I trust you so much.
I want to talk more a lot. I want to share time more a lot.
You have a lot of good points. Wonderful smile, serious character etc.
One only bad point is too gentle. It is a splendid thing, but I feel sad a little. Because you are kind to all people.
Probably the reason that I don’t want to go back to Japan is you. I think I don’t want to leave you.
I really like you.
From Yuri.
待ち合わせはLラインのBedford AVの駅だった。
四時の待合わせに充分に間合うようにアパートを出たのに、休日運行のせいで遅刻確定だった。
プラットフォームの柱にべたべた貼られている紙を見た時には、思わず声を漏らした。
今日は日曜日だった。休日運行の時は、大抵いつもの三倍くらい待たされるんだった。
Adamに遅れることをメールすると、”Take your time.”と優しい言葉をくれた。
もどかしい時間をやり過ごし、やっと地下鉄に乗った時には既に待ち合わせ時間を過ぎていた。
今日は完璧にしたかったのに。私の人生の中でも特別な一日なのに。
今朝は六時に目が覚めた。
昨夜は仁志さんのサヨナラパーティで夜更かしして、お酒だってたっぷり飲んでいたのに。
面白いほどパッチリ眼がさえた。
それからUnion SquareのBARNES & NOBLE でポストカードを三枚買った。
シンプルなビジネス用からド派手な原色のものまで多数のカードがあったけれど、白地にさり気なく四つ葉のクローバーが書かれた、清楚なイメージのものを選んだ。
急いでアパートに戻ってから、まず日本語で手紙を書いて、それを英語に訳した。
分からないところは昭吾くんと絵津子さんに助けてもらった。
絵津子さんは面白がって、”I need you.”とか “Hold me.”とか “I want you.”って書かなきゃ伝わらないよ、と偏ったアドバイスをくれたけれど、私が伝えたいのはそんなことじゃない。
私が伝えたいのは、もっともっと柔らかいことだ。
私たちの英語力で、それが伝わるか自信はないけれど、試行錯誤の末、やっと生まれて初めてのラブレターが完成した。
英語で直接気持ちを伝えるなんて出来っこない、だから手紙で勝負することにしたんだ。
